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2007年03月29日(木)

宿泊体験と錯覚

理髪店の待合室で手にした文芸春秋第85巻第1号に、阿川弘之さんが書かれている「風邪を引かない方法」というエッセイを読んで考えさせられた。
そこにはこんなことが書かれていた。
南極の昭和基地では気温が零下何十度に下がろうと、寒さが原因で風邪を引く隊員は一人もいない。しかし、日本から手紙や本の包みがどっさりついた後に決まって風邪の症状が蔓延する。それは送られてきた誰かの愛読書にヴィールス菌がくっついてくるせいらしい、と。
もしそうだとしたら、古本を買うのがためらわれるし、中古住宅や中古車はもっと心配になる。
いや待てよ、宿泊体験はどうだろうか。
28日の朝日新聞に、いまはやりになってきていることが報じられていたが。
そのように心配をエスカレートさせると、旅館やホテルにも泊まれなくなりそうだ。
そこで、渡辺惇一さんの「鈍感力」がものを言うことになるのかも。
朝日新聞によれば、某ハウスメーカーでは宿泊した客の70%が契約するという。しかし、鈍感では住み心地の質的レベルはとても判断がつかない。私の観察では、1シーズン=365日を体感しないで住み心地に関する感受性を身に付ける人は、そんなにも多くない。だから、一泊の体験で得られるのは錯覚に近いものかもしれないと思う冷静さが大事である。
その冷静さがあれば、家づくりの急所である「断熱の方法」にまで思いが至るはずだ。朝日新聞は、それにはまるで触れていないのだから、錯覚を煽っているようなものだと思う。

カテゴリー: 投稿者 :松井


 
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