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2007年08月30日(木)

冷暖房負荷のジレンマ

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暑さがようやく峠を越えたようだ。
時期を失したニュースだが、ドイツへ向かう飛行機の中で読んだ記事である。
札幌で13日に、60度以上の熱で作動する火災報知機が猛暑で誤作動を起こし、119番通報で消防車が出動した回数がなんと183回もあったという。その日、誤作動を起こした無落雪屋根の小屋裏の温度は65〜70度にもなっていたそうだ。
二階の天井の上には、20センチ以上の厚さで綿状の断熱材が敷き詰められているはずだが、小屋裏の天井は無断熱であるということになる。となれば、断熱材を透過した熱で二階も暑くなっていたであろう。
寒さ対策専用の内断熱(充填断熱)の家の宿命的な弱点が露呈したとも言える。
暑さ対策に優れた外断熱・二重通気工法の家の小屋裏では考えられない事態である。
 
ドイツでは、省エネが最大のテーマとなっていて、優れた提案がいろいろと実践されているが、いずれも暑さ対策に乏しい。夏は空気が乾燥していて、暑くても30度以下でエアコンを必要としない気候であったからなのだが、近年は様変わりになってきているようだ。今年は中部に位置するデュッセルドルフですら、35度を超える猛暑の日が続いたというのだから、最先端の省エネ住宅に住んでいる人たちから暑くてたまらないと不満の声が上がるのは当然である。3〜4月頃になると、窓を開けないと暑くてかなわないという住人の声もあった。
国の求めに従って、造る側が暖房負荷を減らすことに躍起になると、住む側は冷房負荷の増大に悩まされることになる。日本で顕著なジレンマの解決に向けて、フラウンホーファー建築物理研究所はすでに動き出していると思うのだが、今回の視察でも、外断熱・二重通気工法の優位性を再確認させられた。
 
フラウンホーファー建築物理研究所とは、ミュンヘンに本部があるドイツの省エネ研究の総本山的な研究機関。外断熱に関することはもとより、音、熱、光、空気環境、水蒸気、建材などあらゆることに関して研究開発を行っている。ドイツ国家が50%出資しており、研究所はドイツ国内に約60ヶ所、スタッフは約12000人いる。

カテゴリー: 投稿者 :松井


 
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