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2008年04月24日(木)
宮本亜門を見つめる
昨夜、赤坂ACTシアターで宮本亜門のトゥーランドットを観たのだが、休憩時間でのことだった。
きゃしゃで小柄で、背中がやけに寂しく見える男がいた。
茶色の革ジャンパーをごく普通に着て、壁に向かってカウンターにひじを突き、赤ワインを飲んでいる。
ふと見せた横顔は、もみ上げからあごに向かってひげが濃く、決して健康そうには見えず、やはり気になる寂しさを漂わせていた。
場違いな感じがする。
それだけに惹かれるものを感じてならなかった。
やがて男は、私の視線に気づいたように向き直った。
目と目とが磁石で吸い寄せられるように合った。
「なんという深さだ!」
瞳の深さは尋常ではない。容姿からは想像もできない底知れないエネルギーの持主のようだ。
背後で女性たちの声が上がった。
「あらっ、亜門さんよ」
「ほんとだ。亜門さんだ」
舞台は大いに盛り上がって幕を閉じたのだが、私の脳裏には、男の背中の寂しさが印象深すぎて観賞の妨げとなっていた。
カテゴリー: 投稿者 :松井









