涼温な家 住み心地体感ハウス

松井修三の
思ったこと、感じたこと

梅雨に強い外断熱の家

投稿日:2015年7月1日

今年、大工を志望して入社した川口翔太が、神奈川県大和市のE邸で働いていた。

昨日行ってみると、親方から外張り断熱の気密テープ貼りを命じられたようで、懸命にやっていた。この仕事は、断熱工事の中で一番地味だが重要である。やる気が乏しいと直線に貼れない。心がこもっていないと細部がうまくおさまらず、全体で美しさを発揮しない。

私も外張り断熱を始めた当初、気密テープ施工を手伝ったことがあった。見ていると簡単そうだが、足場に乗って壁に腕を伸ばしての作業は、見た目以上に大変なものだ。

これを面倒だと思う造り手は、「外断熱」を嫌がり、グラスウール断熱材を詰め込んだり、セルローズファイバーや発泡剤を吹き込んだりする。


マツミのお客様は、「いい家」が欲しい。を読んで、勉強会に参加し、「外断熱」の合理性を納得し、工事の過程を実際に見て、さらに納得を深め安心される。


梅雨の時期、今日のように低気圧が接近中で豪雨が心配されるとなると、外張り断熱は俄然頼もしさを発揮する。断熱材に雨が滝のように吹きかけようとも、内部には一滴たりとも透過させない。雨が止めば表面を濡らした雨水は、1時間もしない内にきれいに乾いてしまう。

窓が取りついてしまうと、台風が来ても安心だ。


しかし、いくら断熱材が優れていても隙間を封ずる、すなわち気密を確保しなければ何にもならない。この理由を科学的に学んで、住む人の喜びを想像できる者は、率先して気密テープ貼りの仕事に精を出す。

内断熱(充填)のように構造材の内部に断熱材を充填し、水蒸気の侵入から守るために防湿フィルムを隙間なく張り巡らす仕事は、外張り断熱に比べて格段に厄介だ。完ぺきにやってみたところで、工事中誰かが穴を開けてしまう確率が高い。わずか2平方センチメートルの穴から、1シーズンに30リットルもの水分が入り込んでしまうという。となると、内部結露で家が腐る危険が大だ。


「外断熱」「内断熱」それはどちらでも同じだ。施工さえしっかりやれば・・・

という意見は、現場を知らない人が言う言葉である。一棟でも、自分で気密工事を行ってみたら、そんな意見を軽々しく言えなくなるに違いない。


テープはただ貼っただけではダメで、押さえが大事だ。

単純な作業ながら、ちょっとした小道具を用いたり、創意工夫の余地がある。それだけに、仕事はおもしろさを増し、楽しくさえなる。

「外断熱」の家は、大工・職人に、「手を掛け、手を尽くす」ことのやりがいをもたらすのだ。早くも、川口はその魅力に取りつかれたようだ。

安部棟梁は、「大工としての素質は十分ありますね」と嬉しそうに言った。


昨日、東京都町田市に建てられるOさんからご契約をいただいた。

Oさんご夫妻は、外断熱・TIPの「涼温な家」を建てることにいささかの迷いもなかった。

  • 松井 修三プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
    「いい家」をつくる会代表
  • 著書新「いい家」が欲しい。
    (創英社/三省堂書店)
    「涼温な家」
    (創英社/三省堂書店)

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