涼温な家 住み心地体感ハウス

松井修三の
思ったこと、感じたこと

部屋のニオイが気になるか?

投稿日:2015年5月7日

太宰治著「晩年」の中の短編「陰火」にこんな描写がある。


「彼のうちの部屋部屋をひとつひとつ廻って歩いて、そのおのおのの部屋の香りをなつかしんだ。洋室は薬草の臭気がした。茶の間は牛乳。客間には、なにやら恥ずかしい匂いが。彼は、表二階や裏二階や、離れ座敷にもさまよい出た。いちまいの襖をするするあける度毎に、彼のよごれた胸が幽かにときめくのであった。それぞれの匂いはきっと彼に都のことを思い出させたからである」。


たしかに、そうだった。昔の家には、部屋ごとに固有のニオイがあったのを思い出す。


先日、インターネットに「部屋のニオイが気になるか?」という問いがあった。

半数以上の51.5%の人が「気になる」と回答した。

「体調や天気によって気になる」人は40.9%。


「どんなニオイが気になるか?」

1位 「生ごみ」52.1%

2位 「洗濯の室内干し」40.7%

3位 「排水溝」37.1%


「ニオイが気になるときはどうしているか?」

1位 「窓を開けて換気」80.4%

2位 「換気扇を回す」53.8%

3位 「消臭スプレーを使う」52.5%


これから梅雨の季節が近づくにつれ、部屋のニオイの悩みは多くなることだろう。

でも、「涼温な家」のようにニオイの悩みから解放されると、太宰のような文学的な表現は得られなくなってしまうだろう。

「陰火」は昭和11年、私が生まれる3年前の1936年に刊行されたのだが、その頃の家のニオイが現代の家でもしていて、悩める人が多いというのは考えさせられることである。

  • 松井 修三プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
    「いい家」をつくる会代表
  • 著書新「いい家」が欲しい。
    (創英社/三省堂書店)
    「涼温な家」
    (創英社/三省堂書店)

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