涼温な家 住み心地体感ハウス

松井修三の
思ったこと、感じたこと

一番感激した仕事

投稿日:2015年1月24日

一昨日、拙著「涼温な家」(三省堂書店)で紹介した池島邸のお引き渡しが無事行われた。奥さんと、お孫さんを連れた娘さんの前で、設計士が本を朗読した。


<東京住み心地体感ハウスでは、2012年8月29日、1階・2階のルームエアコンをすべて撤去した。

私は朝9時に電気屋の池島さんと打ち合わせを済ませてから現場回りに出かけた。夕方戻ると池島さんが目を輝かせて言った。

「マツミさんの仕事を30年以上やらせてもらっていますが、今日の仕事が一番感激しました。朝から始めて今になっても、家に入った時の快適さが同じです。ちっとも変わりがない。温度は26度前後で、湿度が50%台、エアコンのあの嫌な風がどこにもないんですね。一日家の中にいて、体の冷えを感じないんですよ。普通、エアコンがついているところに半日もいたら体が冷えてつらく感じますよね。


昼に食事をしに自宅に戻ったのですが、よくぞこんな暑苦しい家で我慢しているなーと思わず女房に言ってしまい、あわてて口を押えました。

あまりにも快適なのが不思議で、仕事をしながらいろいろ考えてみたのですが、CDエアコンだからなのでしょうね。

こんな家に住めたら、女房もさぞかしストレスがなくなって健康になるだろうなと羨ましくなりました」

「池島さん、思い切って建て替えたら」

「そうしたいと思っていました。一度、女房を体感に連れてきてもいいですか?」

その真剣な表情から、池島さんはどうやら建て替えを決断したようだ。>


読み終わって、ご夫妻は顔を見合わせて満足そうに頷き合った。

「そうでしたよ。あの暑い日のことはよく覚えています。この人が『こんな暑苦しい家でよく我慢して暮らしているなー』なんて、他人事のようなことを言い出すものですから、『そんな家に住まわせているのは、あなたでしょ』と思わず憎まれ口をはたいてしまいました。

商売柄、それと親戚縁者とのお付き合いが濃い家柄なので知り合いの工務店さんが何軒もありますから、簡単には決められません。でも、『涼温換気』はマツミさんしかできないのだからと、いつもは慎重な人ですけど、今回の決断は早かったですね」

奥さんの話に、娘さんが大きく頷いた。


「私は電気工事でいろいろな工務店さんの家に出入りさせてもらってきましたが、夏の真っ盛りにエアコンを撤去してくれという仕事をいただいたのは初めてのことでした。驚きましたよ。

丸一日、仕事をしながら『涼温換気』の涼しさを感じつつ、その仕組みを考えました。実に合理的なのですね。複雑さがない。

故障して機械を取り換えなければならなくなっても、自分でできます。換気装置とエアコン、そしてセンターダクトとの組み合わせが実にシンプル。しかも効果がすばらしいのですからお客様から喜ばれるわけだと納得しました。

だから、自信をもって女房と娘を説得できたのです」


池島さんは、誇らしげに語った後で、満面の笑顔でこう付け加えた。

「社員さんも、大工さんも、そして我々職人も住みたくなるわけですよ」と。

  • 松井 修三プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
    「いい家」をつくる会代表
  • 著書新「いい家」が欲しい。
    (創英社/三省堂書店)
    「涼温な家」
    (創英社/三省堂書店)

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