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住み心地のいい家 「涼温な家」を建てています。 「涼温な家」マツミハウジング

涼温な家 住み心地体感ハウス

松井修三の
思ったこと、感じたこと

愛のおかゆ

投稿日:2014年5月10日

昨日、神奈川県秦野市のE邸の現場から報告が入った。

大工見習の円成が、体調が悪くなったと。この報告に私はもどかしさを覚えて言った。

ただ「体調が悪くなった」はないだろう。

頭なのか、腹なのか、腰なのか?

10分ほどして返事がきた。

「お腹だそうです」

「で、どんな具合なのだ?」

「それが・・・。よく分かりません。親方の命令で、本人はアパートに戻って休んでいるようです」

「単なる腹下しなのか、それとも風邪なのか、お医者さんに診てもらったのか?

それぐらいの話をよこしなさい!」

私からすれば、松井一家の年の離れた末っ子のようなものだ。心配が募る。

すると30分ほどして、

「Eさんの奥様が、おかゆを作ってくださったそうなので、これから榎本が受け取りに行くそうです」

Eさんは、お医者さんで隣に住んでいらっしゃる。榎本は、同期の見習いで、ともに近くのアパートに仮住まいして働いている。


奥様の慈愛に胸打たれる思いがして、今日、私は電車で現場へ向かった。たまたま、ご主人が庭に出ておられたのでお礼のご挨拶をし、昼時だったのですぐに失礼した。

心の中で、私は奥様に言った。

「円成にとって、奥様からいただいたおかゆは、母親の愛情のように思えたに違いありません。これからも、大工修行に疲れたとき、嫌になったとき、きっと何よりの励ましになるでしょう」。


現場に入って親方に聞くと、単に胃腸の調子をおかしくしただけだとのこと。

そこに、榎本がコンビニの袋を下げて戻ってきた。

「今日も、コンビニ弁当か」

言わずもがなのことを言ってしまった。

榎本は、袋を持ち上げて「おいしいですよ」と応えた。

その笑顔がすばらしかった。

「奥様からのおかゆをいただいて、円成はだいぶ元気を取り戻したようです」

「そうか。それはよかったね。あなたも欲しかったのでは?」

この質問に、親方をはじめ現場監督の篠田や周りにいた職人も共に大笑いとなった。

  • 松井 修三プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
    「いい家」をつくる会代表
  • 著書新「いい家」が欲しい。
    (創英社/三省堂書店)
    「涼温な家」
    (創英社/三省堂書店)

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