涼温な家 住み心地体感ハウス

松井修三の
思ったこと、感じたこと

新入社員との食事

投稿日:2014年4月1日

二人の女性新入社員のためにと、近くにある「いなげや」へ昼の弁当を買いに行った。昨日は満杯で入れなかった広い駐車場が気味悪いほどがら空きだった。消費税の駆け込み需要のすさまじさを思い返しつつ、入り口に向かうと女性の店員さんが手持ちのかごから缶ジュースを差し出して丁寧に頭を下げた。

「大変申し訳ございません。午後3時ごろまでコンピューターの不具合でレジが動ないのでお買い物ができません。もしよろしかったら、これをどうぞ」と。


つまり、消費税の価格転嫁に対応できていないのだ。会社のあわ手振りが想像できた。こんな非常事態にも、沈着冷静な応対をしている店員さんは、ゆったり構えて好感がもてた。

新入社員が、一日も早くそのように育つといいのだがと思いつつ代替案を考えたがとっさに思い浮かばなかった。

なにせ入社して、最初に食べる昼食だ。コンビニ弁当では物足りない。「いなげや」には、私が気に入っている弁当がある。一生の思い出になると思うと、そのまま帰るわけにはいかない気がして、「手計算ではダメなのですか?」と聞いてみた。

「はい。すべてコンピューターで動いていますから、この店だけで勝手に手計算したのでは本社で困るようです」

「でも、お弁当は出来上がって並べてあるのでしょう?」

「はい。そのとおりですが、申し訳ございません」

「駅前のお店に行ってもだめですか?」

「はい。全店が同じ状況のようです」


これがコンピューター依存の怖さである。臨機応変がきかない。

もし、私が社長だったら、せっかくやってきてくれたお客様に言いわけだけ聞かせて帰ってもらうことはしないだろう。

店頭に張り紙を出させ、弁当を陳列販売する。

「すべて100円均一です。売り上げ金は社会事業に寄付いたします」。


「災い転じて福となす」である。

残念ではあったが、新入社員とは他の社員たちを10名ほど交えてファミリーレストランで食事をすることにした。

  • 松井 修三プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
    「いい家」をつくる会代表
  • 著書新「いい家」が欲しい。
    (創英社/三省堂書店)
    「涼温な家」
    (創英社/三省堂書店)

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