涼温な家 住み心地体感ハウス

松井修三の
思ったこと、感じたこと

第一種全熱交換型換気の用い方

投稿日:2014年4月6日

今日は夕方から天候が大荒れになるとの予報が出ていたので、勉強会の前にお客様方を体感ハウスへ案内することにした。

ちょうどその頃、20度あった外気温が急激に下がり始め12度になった。第一種全熱交換換気の効果を説明するには、うってつけの気象条件となった。

玄関を入るとみなさんが「あたたかい!」と感動された。


体感ハウスは、午前中あった日差しを避けるためにシャッターを3分の2ほど下げて、センターダクトエアコンを止めていた。それにも拘らず、外張り断熱された木造軸組の構造と基礎は、蓄熱・保温効果に優れていることもあって、室温は11時頃に見回った時と同じ23度前後のままだった。

この温度維持には、換気が大きく関わっている。第三種換気の場合、12度に冷えた外気を直接室内に吸い込んで、せっかく暖まった空気を2時間に1回の割で外の空気と入れ替えてしまう。これが、換気による「熱損失」で、家全体の30%にもなるという。


それはあまりにもったいないと、「熱交換」が考え出された。高温多湿・低温少湿な気候特性の下では、温度だけでなく湿度も交換するに越したことはない。全熱交換だ。荒っぽく表現すると、エアコン1台分の働きをしてくれる。省エネルギーに役立つことを考えると、第一種全熱交換換気はこれからの家づくりの必須の設備である。


このことは、住宅先進国の常識となっているのだが、わが国では圧倒的に第三種換気が多い。費用が安上がりな上に、施工とアフターメンテナンスがはるかに簡単だからである。

しかし換気が果たすべき「家のマスク」としての働きを考えると、第一種換気の選択は、これまた必須である。外気の吸込み口が1ヵ所だから、そこに外気浄化フィルターを設置すればいいだけのことで、すでに設備メーカーが考えてくれていた。


住み心地を追求すると、第一種換気の用い方でさらに思いつくことがある。給気の方法、つまりダクトを変えて、給気口から排気口への空気の流れを逆転させた方がいいのではなかろうかと。

この発想から、「涼温換気の家」が生まれたのである。


女性のお客様がこんな感想を述べられた。

「住宅展示場のどの家に入っても、体の奥に何かが刺さってくるような空気感を覚えたのですが、この家ではまったく感じません。空気が本当に気持ちいいです」と。

写真は、午後5時半に体感ハウスの脱衣所で撮影した。

今夜は冷えるというので、出力5kwの「センターダクトエアコン」を70%節電モード風量「弱」でONにした。

  • 松井 修三プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
    「いい家」をつくる会代表
  • 著書新「いい家」が欲しい。
    (創英社/三省堂書店)
    「涼温な家」
    (創英社/三省堂書店)

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