涼温な家 住み心地体感ハウス

松井修三の
思ったこと、感じたこと

背中の視線

投稿日:2013年7月30日

(左から深澤、榎本、私、円成。三人の年の合計が58歳。感慨無量である。)


今夜は、毎年恒例の大工さんたちとの納涼食事会を小平市学園東町にある中華料理店「招来」で行った。

若手、中堅、ベテランと、年齢が理想的にむ分布しているせいか、今月は猛暑の中の上棟が3現場あったが熱中症になった者は一人もおらず、みんなが元気ないい笑顔を見せてくれた。

とくに、今年、田無工業高校を卒業し入社した深澤 樹さんの笑顔がすばらしかった。毎日、朝、目覚めるのが楽しみだという。彼はお母さんにマツミの家を建ててあげるのを目標としている。昨年入社した円成、榎本も同じような目標を持っている。大工にでもなろうか、大工にしかなれないというような「でもしか新人」が多い中で珍しい人たちだ。その彼らに向かって、建売業者や低価格を売りにする住宅メーカーから誘いの声が掛けられる。

「1年もマツミで修行したのなら、もう立派に親方になれる。うちに来れば親方だよ。1棟すべてあなたに任せるから」というような誘いである。それに乗ってしまった人もいた。しかし、ひとたび粗製乱造に手を染めてしまうと、仕事の質が落ちてしまう。安く、早く、簡単に造って、儲けを多くすることばかりを目標とする業者に使われると、手だけではなく心が荒んでいく。たまに会うと、人相までが変わってしまう人が多い。

それに比べて、親や家族のためにという目標を大切にして、お客様の幸せを心から願いながら努力する人は、目の輝きと表情がすばらしい。

がんばって実際にマツミの家を建てた大工さんは4人いる。

その内の一人、明日T邸の上棟を担当する西村広行さんは言う。


「すべてはお客様のおかげです。マツミのお客様方はみんなすばらしいお人柄なのでしょうね、現場に来られて私たちを見る目が違います。よそで働いている大工に言わせると、疑心暗鬼のお客様が多いそうです。我々大工は、お客様の視線を背中に受けると心の中まで分かるんですよ。疑い深い、意地悪な視線を感じると腕がビビってしまうのです。一生懸命やっても、この人は信頼してくれていないと感じると、やる気がなくなってしまいます。

その大工が言うのには、最近ではインターネットでにわか勉強して、知ったかぶって重箱の隅をつっつくような人が増えているそうです。

そういうタイプのお客さんは損しますよ。やる気がしぼんでしまいますからね。

マツミのお客様は、いつでも「ご苦労さん、ありがとう」という温かな視線の方がほとんどです。そうなると、がんばりたくなりますよ。大工は単純ですからね。心意気で働くのです。

その点で、会長は人使いがうまいなーといつも思います。この人のためなら、いい家を造ろうとがんばりたくなりますからね。

傍らで聞いていたベテランの高橋浩二さんが、「まったくそのとおりです。私なんか、もう40年近くも使われていますよ」と、大笑いした。


「招来」は、私が40年近く料理を楽しんできている店で、毎年この日のために特別料理を用意してくれる。今夜も大いに頑張ってくださった。

  • 松井 修三プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
    「いい家」をつくる会代表
  • 著書新「いい家」が欲しい。
    (創英社/三省堂書店)
    「涼温な家」
    (創英社/三省堂書店)

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