
松井修三の
思ったこと、感じたこと
家づくり、何が大事なのか?
投稿日:2017年1月8日

(上がエアコン、下が第一種全熱交換型換気、並行して右が外気浄化装置。この真下に寝室があるが、運転音はまったく気にならない)
部屋の中ではなく小屋裏に設置する1台のエアコンで、家中を暖かくするには三つの条件がある。
一つは、そこそこの断熱性能であること。
二つは、気密と窓の性能に優れていること。
三つは、新換気(第一種全熱交換型換気+センターダクト換気)であること。
これらの条件を満たす家は、夏には家中が涼しくなる。
「そこそこの」とは、最近の業界での表現では「ヒート20のグレード1レベル」である。
東京や大阪で建てるのに、青森や北海道並みの断熱性能は不要だ。
だが、気密と窓の性能にはこだわった方がいい。
ハニカムスクリーンは、標準装備にしたい。
玄関ドアや、勝手口ドアの内側には、ロールスクリーンを用意し、放射熱を遮る工夫をするといい。
「涼温換気」の最大の特徴は、単に暖かさ涼しさをもたらすためのものではなく、24時間きれいな空気を供給し、家族の健康に積極的に関わっている点だ。
そこで、月に1回、わずか5分をフィルターの交換に時間を割いてもらいたい。それは、家族への思いやりであり、愛である。
間違いなく言えることは、正常に作動する換気は、健康増進に役立つということである。
ところが、「換気」を二の次にして、「空調」を前面に出して「冷暖」を売りにする造り手が増えている。
家中が暖かく・涼しくなればいいと。
その程度の考えで家造りをしてはだめだ。まずは空気が大事なのだ。言い換えれば「換気」である。
「換気」が主、「冷暖」は従なのだ。
「換気」なくして健康はなく、健康なくして快適も「ゼロ・エネ」もないのだ。

- 松井 修三プロフィール
- 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
- 1961年中央大学法律学科卒。
- 1972年マツミハウジング株式会社創業。
- 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
- 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
- 現在マツミハウジング(株)相談役
「いい家」をつくる会代表 - 著書新「いい家」が欲しい。
(創英社/三省堂書店)
「涼温な家」
(創英社/三省堂書店)
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