涼温な家 住み心地体感ハウス

松井修三の
思ったこと、感じたこと

ニオイが気になってつらい

投稿日:2016年1月30日

(マイナス3.3度の外気は、熱交換されて19.8度でエアコンの暖気と交わり、センターダクトに入り、室内に給気される。熱交換がいかに省エネになるかがよく分かる。換気経路の逆転なくしては、熱の配分がこうまで家中に万遍なく行き届かない)


先週末、数十年に一度の寒波が来襲した。奄美大島に115年振りの雪を降らせ、沖縄にも初雪がちらついた。

そんな中、鳥取県で家を建てたいというご夫婦が横浜店にいらした。

延べ床面積42坪の体感ハウスも、40坪弱の事務所も、たった1台のエアコン、それも70%出力の3.5kw、風量弱の節電モード運転で家中が十分暖かい。


ご主人は、<新「いい家」が欲しい。>を読んだという。

「申し訳ありません、買って読んだわけではないのです」60代と思しきご主人は、ちょっと首をすくめて笑われた。

「自宅近くの本屋さんで、チラチラっと立ち読みさせてもらいました。それまでに数冊の本を買って読んだのですが、どれもピンときませんでしてね。またムダ金を払いたくないと思って立ち読みしているうちに引き込まれてしまいました」

奥さんが言葉をつないで、

「主人は帰ってくると、実に理に適った家づくりだ、ぜひ、体感に行ってみたいと言い出したのですよ。実家は鳥取と兵庫と岡山3県の県境近くなので、冬はとても寒いです。夏の日中は暑くても、夜は冷え込むときもあります。

そんな家で老後を縮こまって暮らすのは惨めです。この家のように暖かい家が欲しい。これは切実な願いです」と言われた。


家の中を案内しなから、換気の空気の流れについて説明した。すると奥さんが目を輝かせて、

「私たちもいずれは介護が必要となるでしょう。そのときに、下の世話がありますけど、そのニオイがいつまでも残ることがなくなるんですね」

「はい、おっしゃるとおりです。我が家に13歳になる大型犬がいるのですが、先日、家の中でそそうをしました。そのものがあるときは臭いますが片付ければ、ニオイは気にならなくなります」

「ということは、家の中で嫌なニオイに悩むことがなくなるのですね」

「はい、そうです。実際に住まわれた方から、生活臭やペット臭が気にならなくなったとよく言われます」

「素晴らしいわ。私は人一倍嗅覚が発達しているようで、ニオイが気になってつらいことがよくあるのです。新幹線のグリーン車のニオイも気になります。うっかりくさいなどと言うと、嫌われますものね」

奥さんがご主人に顔を向けて言われた。


ご主人は話題を変えて、

「鳥取にはいい家の会員さんがいないんですよね」と質問された。

「地元の工務店さんに、お願いしてみるという方法があります」

私は<新「いい家」が欲しい。>の182ページを開いてお話しした。

「会員の営業エリア外で建築をご希望の方は、地元の信頼できる工務店にこの本を読んでもらって協力を頼んでみてください。資材の提供及び技術指導は、会の事務局が責任を持って行います」。

実際、そうして「涼温な家」を建てられた方がいらっしゃると。

奥さんがうれしそうに言われた。

「なんだか、楽しくなってきました。協力してくれる工務店さんを探します」と。

ご主人は大きく頷かれ、

「このように、ほんわりした暖かさに全身を包まれるという感じは、今までに経験したことがないので不思議な感じがするなー。暖か過ぎるというのも嫌だし、ちょうど良い湯加減の温泉につかっている感じだね」

「本当にそのとおりです。早くこんな暖かさの中で暮らしたいですね。来た甲斐がありました」

ご夫妻は、2時間ほど過ごされて名残惜しそうに帰られた。

                      久保田紀子

  • 松井 修三プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
    「いい家」をつくる会代表
  • 著書新「いい家」が欲しい。
    (創英社/三省堂書店)
    「涼温な家」
    (創英社/三省堂書店)

アーカイブ

2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年

▲ページの先頭へ