涼温な家 住み心地体感ハウス

松井修三の
思ったこと、感じたこと

「いい家」をつくる会セミナー

投稿日:2016年2月1日

今年度最初のセミナーが開かれた。

会員さんの表情は、みな明るく元気だった。

今回の主要テーマは、「ゼロ・エネルギー住宅」。

松井代表の話の一部を紹介したい。


今年はゼロエネ元年と言われている。

<経済産業省の定義>

1. パッシブ型の設計を取り入れ、住宅建物自体の断熱性能を高めること

2. 高効率の設備を採用すること

3. 太陽光発電など創エネ設備を取り入れること


画一的・量産住宅には願ってもない追い風になる。

これから数値競争、価格競争が激化する。

とわかっていて何故、新・住み心地体感ハウスには太陽光発電を搭載しなかったのか?


2030年頃、太陽光発電のイノベーションが起こると思うからだ。

すでに、新原理の太陽電池の開発が本格化している。

夢の太陽電池として期待される「量子ドット型太陽電池」など、変換効率40%を超える新製品が登場するのは間違いない。


2050年には、ビルゲイツが絶賛している「第4世代原子炉」が登場するだろう。

大災害に見舞われても、メルトダウンが起こらない。

これまでの軽水炉と違い、冷却に水ではなく化学的に安定しているヘリウムガスを使う。このため、水素爆発などが起きず、安全性が高い。

既存の原発と比べて発電コストが3分の2、使用済み燃料の量は4分の1で、冷却に水を使わないため、海岸ではなく内陸にも建設できるなど利点は多いとされる。

また、日本近海で得られるハイドロメタンや水素発電が実用化される可能性もある。


となると、住宅の屋根に、太陽光パネルを載せる必要がなくなるのではなかろうか。

木炭・石炭の時代に必須であった煙突が、石油・電気の時代にはまったく不要になってしまったと同様に。太陽光パネル搭載の時代は、ものの30年後には終わってしまうかもしれない。

メガソーラーの方が、出力変動を調整しやすい。高速道路や新幹線の防音壁。擁護壁など、パネルの設置場所はいくらでもあるから安上がり。


さらに、20年後の性能劣化、雨漏れのリスクに思いを致さざるを得ない。

豪雨、突風、大雪に見舞われる頻度は、今後増えると予想されている。

そう思うのであれば、太陽光発電で安易にゼロエネ達成をするのではなく、機械換気と冷暖房に相応のエネルギーを使って、より健康維持・増進に役立つ住み心地の創出に努めるべきではなかろうか。


私は、街並み、日本家屋の景観を大事にしたい。

温暖化防止に、住宅の屋根の「黒色化」が役立つとしても、日本家屋の魅力である屋根の美しさが損なわれてしまうのも確かなことだ。

私は、子供たちが育った思い出深い街道の景観を大切にしたくて、新・住み心地体感ハウの屋根に採用しなかったのである。


「いい家」とは「涼温な家」である。

「いい家」をつくる会は、住宅の根源的な価値は住み心地にある」とする価値観を共有し、「住む人の幸せ=健康を心から願う」という信条のもと、家が存続する限りアフターメンテナンスを行うという約束を実行する。


そのために、ますます問われるのは「涼温な家」の設計力・施工力・アフターメンテナンス力である。

                      事務局

  • 松井 修三プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
    「いい家」をつくる会代表
  • 著書新「いい家」が欲しい。
    (創英社/三省堂書店)
    「涼温な家」
    (創英社/三省堂書店)

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