涼温な家 住み心地体感ハウス

松井修三の
思ったこと、感じたこと

ゼロエネハウスは「いい家」か?

投稿日:2017年3月25日

堺屋太一さんが、文芸春秋4月号に「『平成三十年』は官僚がダメにした」という一文を寄せられている。20年前に書いた警世の書「平成三十年」が現実のものになろうとしていると。


いまの日本、特に若者は、「欲なし、夢なし、やる気なし」の“3Yなし”状態に陥っている。それは、安全、安心なデフレ志向の政策が社会を委縮させ、「お金を使って楽しもう」という発想にならないからと主張する。

そのような低成長社会を活性化するためには、日々の生活の質を向上させていくこと、すなわち「楽しく暮らしやすい」をモットーにすべきだと。


私は、生活の質を向上させる因子はいろいろあるだろうが、「住み心地」の向上ほど効果があるものはないと思う。

いま業界は、官僚主導でゼロエネ・低燃費競争に走り、住み心地という生活の質・価値の追求を放棄してしまっている。


安全・安心は必須要件だが、長年、寒さ暑さをひたすら省エネで我慢してきた国民に、さらに省エネを求め、燃費競争を煽り、挙句の果てに「ゼロエネ」を強要するのは間違っている。

一次エネルギー(給湯・冷房・暖房・換気・照明)の消費量に基準を設けるのは良いとしても、基準を上回る分は太陽光発電で賄うことを強制するのは、デフレ志向の最たるものであり、統制経済だ。

消費エネルギーを気にする暮らしには楽しさがない。


「住む楽しさ」が乏しいと、住む人の脳が活性化しない。老化にともなうストレスに耐えるだけでも健康維持がたいへんなのに、住み心地の悪さからくるストレスが加わったら、脳は委縮し、自律神経は不調となり、健康寿命を縮めてしまうのは明らかだ。


免疫力が低下していく65歳以降に、住み心地の悪い家に住むことほど損なことはない。家は我慢比べをする場所ではないのだから、寒い・暑い・空気の質が悪いどは我慢することではない。


家づくりは「住み心地」への投資なのだ。家は、住む人を楽しくし、元気にし、喜びをもたらすものであるべきだ。

「心」が必要なのだ。大量生産には心がない。「ゼロエネハウス」にも「低燃費住宅」にも心がない。官僚にはそれが分かっていない。

「涼温な家」とは、住み心地という「心」がこもった家のことである。造り手の心と住む人の心が共感し合う、まさに感動がこだまする家づくりなのである。

65歳を過ぎたら、思い切ってデフレ志向を吹っ飛ばし、住む楽しみに投資することだ。

人生、これほどの楽しさはない。

いずれ一人暮らしになったとき、「涼温な家」は連れ合い以上にあたたかく、やさしく、愛であなたを包んでくれるだろう。


「涼温な家」に住むと、どんな喜びが得られるのか。

「住み心地感想」をぜひお読みいただきたい。

http://www.matsumi.com/report.html


  • 松井 修三プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
    「いい家」をつくる会代表
  • 著書新「いい家」が欲しい。
    (創英社/三省堂書店)
    「涼温な家」
    (創英社/三省堂書店)

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