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2006年10月13日(金)
胸を熱くする思い
I邸の引き渡しと、T邸の上棟が無事終わった。
T邸は採光基準を満たすのに工夫を必要とした。
採光基準とは、居室には一定以上の太陽光を確保しなければならないという法の求めである。しかし都会では、道路に面しない位置に居室を設けないわけにはいかない場合が多い。
「採光が取れません」と説明しても、お客様は日当たりはもちろん、光を犠牲にしてでも部屋を取りたいと希望する。しかし、法は一定の光が入ることを条件付ける。二階は天窓で対応できるが一階は無理だ。
建ぺい率、容積率は問題ないのに、採光のために居室をつくれない。
住む人の幸せを第一義としたい工務店主は、設計士に言つた。
「お客様に役所に出向いていただいて、大切なものは光よりも部屋の広さだということを訴えてもらったらどうか?」
女性設計士は、笑って答えた。
「何とか工夫してみます」と。
完成した家は、どの部屋も明るく、風通しもよかった。わずか80センチぐらいの庭先にも巧みに植栽されていた。
記念写真におさまるIさん夫妻の笑顔は、満足感に溢れて見えた。
T邸の上棟について、応援に入ったM監督からの報告である。
「規模が小さかったこともありますが、上棟は予想以上にスムーズに終わりました。
お客様にとって家を建てるということは一大決心で行う大仕事ですから、その家が建ちあがったとき感無量なのでしょう。涙腺が緩んでしまうお施主様を見ていると、疲れが吹き飛んでしまいました」。
Tさんは挨拶の途中、感激の涙を流された。
奥さんが、上棟式が始まる前に話してくれた。
「ターミメッシュのときに現場に来たのですが、監督さんが基礎の中に入るとき、汚さないようにと靴を履き替えているのを見て感動しました」と。
私はその話をみんなに紹介したのだか、涙が出そうになって困った。
「いいお客様とは、気持ちよく仕事をさせてくれる人のことだ」
その思いが、胸を熱くしてならなかった。
カテゴリー: 投稿者 :松井









