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2007年01月17日(水)
心したい話
よしもとばなな著「人生の旅をゆく」を読んだ。
温かみのある文章に好感が持てた。「すいか」というタイトルで彼女が友人たちと入った居酒屋での出来事を書いている。
他に客がなく、たくさん注文した後で送別する友人が持参したワインを開けようとすると、それを見た店長は頑なに断った。
「もしも、店長がもうちょっと頭がよかったら、私たちのちょっと異様な年齢層やルックスや話し方をみてすぐに、皆がそれぞれの仕事の上でかなりの人脈を持っているということがわかるはずだ。それが成功する人のつかみというもので、本屋さんに行けばそういう本は山ほど出ているし、きっと経営者とか店長とか名のつく人はみんなそういう本の一冊くらいは持っているだろうが、結局は本ではだめで、その人自身の目がそれを見ることができるかどうかにすべてはかかっている。うまくいく店は、必ずそういうことがわかる人がやっているものだ。
そしてその瞬間に、彼はまた持ちこみが起こるリスクと引き換えに、その人たちがそれぞれに連れてくるかもしれなかった大勢のお客さんを全部失ったわけだ」
それと正反対の出来事を、ウィルコム社長の喜久川政樹さんが今朝の日経の「交遊抄」に書いている。
喜久川さんがまだぺえぺえの時に、居酒屋に忘れたカバンを店主が翌日の早朝に新宿駅に届けてくれた話だ。以来長い付き合いになったとのこと。
「5歳年上の和田さん(店主)に教わったのは、仕事に対する誠実さだ。素材は生産者と共に育てた奥久慈しゃもにこだわり、焼き方の研究も怠らない。客を大切に思えばこそ、いちげんのぺえぺえにもカバンを届けてくれた。今ではすっかり有名店になり、ウェブサイトでもよく取り上げられる」
ちょっとした心配りと行動力が、商売の明暗を分けてしまう。
心したい話しである。
カテゴリー: 投稿者 :松井









