<< 新事務所のデザイン−2 | メイン | 一丁上がりの家造り >>

2007年10月09日(火)

新事務所のデザイン−3

外断熱工事が終わり、窓が取り付いてまもなく大工さんからこんな話を聞かされた。
通りがかった人がこの家はおかしいと言うのです。そのわけは、二階の南面に窓が1ヶ所しかない。北側にはたくさんついているから南北を取り違えているのではないのかと。

確かにそう思う人がいても不思議はない。
なぜそのようにしたのか?
事務所は、生活の場よりもはるかに大量の熱を発生する。
30台以上のパソコン、サーバー、コピー機、照明、そして人体からも熱が発生する。
そこに窓からの太陽熱が加わると、冷房を強めに使わざるを得なくなる。強めの冷房の中で仕事をするのは健康に良くない。社員にもマツミの家の魅力である涼房の快適さの中で仕事をして欲しいのだ。
また、太陽の光は仕事にとってはまぶし過ぎるので、遮る工夫が必要になる。
設計の仕事には、太陽光よりも人工灯が適している。街道は車の往来が多く音がうるさい。
それらの条件を検討してみると、南に面する二階の窓は極力少なくしたほうが合理的だ。二階は設計部が使用するので、勾配天井にして必要なときだけ天窓から光を採り入れるようにすると気分が落ち着くし、想像力を発揮しやすい。
風が気持ちよいときには、地下室の窓と天窓を開ければ、事務所内にこもった熱や湿気や臭いは、風と共に抜き去ることができる。
新事務所で一番魅力のあるのは地下室だ。予想以上に光と風が入る。冬は温かく、夏は二階よりも5度ぐらい温度が低い。二階の北側に設けた内倒し窓と地下室の窓の相互作用で、街道の音や埃に悩まされることなく二階でも省エネで涼しさを得ることが可能になるだろう。
南北を取り違えたようなデザインには、それなりの意味があるのである。
 
いろいろデザインについて書いたが、はたして社員たちは満足してくれるだろうか?
新事務所のデザインは物足りないものかもしれないが、いずれ「なんとなくいいなー」とみんなが思うようになってくれたらうれしいのだ。
「なんとなくいい」、それが私の家造りの哲学だから。

みんなで力を合わせ、これまで以上にいい仕事をしようではないか!
お客様に心から納得し、喜んでいただける仕事を。
私は新事務所をお客様から授かったものと思っている。
お客様の幸せを心から願うための場として。

カテゴリー: 投稿者 :松井


 
PAGE TOP