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2008年08月20日(水)
「アメリカ西海岸の最新住宅」その2

ロス近郊で約8億円という売値の家を見た。
延べ面積約180坪、敷地面積約630坪。単純に家の広さで割ると、坪当たり444万円となる。土地の値段をおおよそ30%とすると、家の値段は坪当たり310万円で総額は5億5千8百万円。
家具を含めたインテリアと外構工事(プールを含めて)に2億円かかったとしよう。建物そのものはどうみても1億円あれば十分出来そうだ。残りの2億5千8百万円が粗利益で、そこから販売管理費が引かれたものが利益となるのだろう。
ところが、サブプライムローン問題でさっぱり売れなくなってしまった。
事務所にいた中年のでっぷりとした営業マンは、藁をもすがるという思いをいっぱいに込めた最高の笑顔で我々一行を迎え入れてくれた。

(高級住宅では、このようなスタイルが多い。正面奥がガス台、レンジフードが家具のよう。反対側に流し台があって、それを囲むように椅子が配置されている。ディナー用に別のところに豪華なテーブルが置かれている)
完成してから1年以上になるようだ。5棟現場なのだが、客は1組もいなかった。内部をしばらく歩いていると、空気が気になって仕方がなかった。マツミの体感ハウスと比べて明らかに質が悪く感じられたからである。
そこで換気装置を探したが見当たらない。先ほどの営業マンに尋ねたところ、セントラル空調方式なのだが換気システムがなく、室内の空気はただ循環しているだけだと言う。

(脚立がないとフィルターの交換ができない。高齢者には無理)
そんなバカな、と思ったが事実だった。廊下の壁や天井に設けられた空気の吸い込み口にはフィルターがあってホコリを除去しているが微小な浮遊粉塵は通過し、エアコンで冷やされて各所の天井から吹き出されている。つまり、室内空気は外からの新鮮空気を取り入れることなく循環しているだけなのだ。

(フィルターだけでなくダクトの内部にも埃が見られる)
パーティーなどで空気が汚れたらどうするのかと尋ねると、彼はおかしなことを聞くものだという顔をして、「窓を適当に開ける」と答えた。
別の現場でも同じ質問をしたところ、「家の中の空気は、外よりもきれいなのだ」という答えが返ってきた。
アメリカにはEnvironmental Jastice(環境正義)を唱える有名な環境保護庁(EPA)があるというのに、いったいこれはどういうことなのだ。換気を疎かにする家造りが堂々と行われているとは驚きだ。
これでは住人は、サブプライムローンで資産も失うだけでなく、健康まで損なわれているかもしれない。
その夜、空気質に超敏感な久保田さんに電話して、アメリカの住宅の室内空気質に関して調べてもらうことにした。
カテゴリー: 投稿者 :松井









